ベンチに座って電車を待っていた。
ホームの傍らには私服姿の高校生らしき集団。
どうやら、修学旅行らしい。
同じ言葉を下品に繰り返すだけの会話。
近づいてきて欲しくないなと思うが、
残念ながら、やってきてしまった。
私が座るベンチの両脇が空いている。
情けない会話を繰り返す彼らに
周りを囲まれてしまった。
後から来た彼らは、
私をどかそうとしているらしい。
両脇から大声での会話。
とてもまともな日本人の会話とは思えない。
少し離れた所に座っていた女性は、
懸命にも?そそくさと避難してしまった。
ただ、こういった理不尽な圧力で
逃げ出すのはもうやめにしたい。
そんな意地を張って、居座り続けていると
50代と思しき「大人」がそこに現れた。
どうやら、引率の教師のようだ。
迷惑行為を戒める為に注意に来たのだろうか。
しかし彼は、生徒と思しき若者たちと
調子を合わせるように
笑いながら会話し始めてしまった。
さすがに言葉遣いは普通だが、
明らかな迷惑行為をしている彼らに
いっさい注意する事無く、
ただただ にこやかに
彼らとの会話を楽しんでいる。
そこへ電車がやってきた。
短い2両編成。
我先に乗り込むその集団。
私はその電車は見送り、
12分後に来るであろう4両編成を待った。
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用務先で資料を探すため書店に入る。
ちょうど写真展が開かれており、
店主の巧みなセールストークに負け、
まあ、資料にちょうどいい内容だったので
市役所発行の文献を購入。
一言二言、言葉を交わしているところに
修学旅行生と思しき若者が入ってきた。
先ほどの輩とは違い、普通の学生風。
店主が「修学旅行生かな?」と声をかけた
彼らが「そうだ」と答えると
店主は、修学旅行生はお断りだと
なんと、彼らを追い出してしまった。
一瞬、呆気に取られたものの、
つい先刻の経験と照らし合わせると
何となく納得できる気がしてきた。
もちろん、全ての修学旅行生が
そうではないであろう。
しかし、観光地で商業を営んでいると
店の中で騒がれたりとか
気が大きくなっての万引きとか
若者は傍若無人に振舞うのだろう。
そして、先ほどの「経験」のように
教師という「肩書き」だけの引率者は
もはや「大人」も子供と同化(どうか)して
迷惑行為の抑止力たる存在では
あり得なくなっているのだろう。
そこで商人は、自らの身を守るため
「修学旅行生拒否」の
防御体制を取るに
至ることになったのは
想像に難くない。
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定年間近、団塊の世代の直後であろう、
若者に迎合する眼鏡のおやじの顔が
忘れたいのに思い浮かんでくる。
なるほど、この世代は
自らの身を守るのに精一杯で
その反面、人を平気で傷つける。
そんなことにも気付かずに抜け出さず、
結局、自分を傷つけてしまった
過去の自分を悔やんでも悔やみ切れない。
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